消費者購買モデルの考察

AIDA(アイダ)

AIDMA(アイドマ)

AIDA(アイダ)とAIDMA(アイドマ)の違いは、商品やサービスの記憶や、思い出すというMemory(記憶)のステップがあること。消費者は一度興味や関心を抱いたサービスや商品があっても、しばらくすると購買意欲が低下したり、忘れたりしてしまうことがある。購買意欲を低下させず、強く印象づけるためにも、Memory(記憶)の部分は大切。

AISAS(アイサス)

AISAS(アイサス)は、2005年に電通が提唱したモデル。インターネット普及後の代表的な購買行動モデルとして認知されてる。こちらでは消費者自身がサービスや商品についてインターネット検索をしたり、情報を拡散したりする動きをモデル化している。インターネットの普及により、消費者は今まで一方的に情報を得ていた状態から、自ら探すことも発信することもできるようになった。その行動変化は、購買行動プロセスに対しても影響を与えている。
またスマートフォンの普及により、消費者はより手軽に興味を持ったサービスや商品の情報を検索するという行動を起こせるようになった。また実際に購買した後は、利用してみた感想やレビューといった口コミ情報を気軽にSNSを使い拡散できる動きがある。

Dual AISAS(デュアルアイサス)

例えば、ある新しいヘルスケア商品のプロモーションを考えることとします。
従来の考え方では、注意が興味へと昇格する過程についてあまり深掘りして考えず、注意をひければ購買への興味も持ってもらえるだろうという緩い因果関係を考えます。よって、ヘルスケア商品のCMやネット広告などで、いかに注意の量を確保するかという発想になります。
一方で、注意を興味にするためにはプライベートコミュニティでの拡散が重要であると考えるDual ISASの立場では、やみくもに注意の量を確保するというよりも、例えばインフルエンサーに試供品を提供するなどして商品を拡散してもらい、注意を購買への興味にいかにつなげるかというところも重視するようにします。
拡散を促進するための具体的方法としては、ほかにも拡散によって割引を付与するなどといった手法が考えられます。

AISCEAS(アイシーズ)

AISCEAS(アイシーズ)は先ほど説明した、AISAS(アイサス)を基に考えられた購買行動モデル。消費者がサービスや商品を購入する際に、比較や検討するというステップが含まれている。
インターネットやスマートフォンの普及により、消費者が自由にサービスや商品についての口コミやレビューを発信・検索できるようになった。比較サイトや個人ブログで、その商品を実際に使ってみた生の声など、より詳細な情報を得られるようになったため、今までの購買のステップよりも、時間をかけ吟味する行動が多く見られるようになってきた。

VISAS(ヴィサス)

VISAS(ヴィサス)は、SNSでの口コミや投稿での紹介によって、消費者がサービスや商品を認知する可能性が広がることを示しています。これまで、ユーザーは企業からの告知や情報発信で商品を購入するかどうか検討していた部分が大きかったのですが、SNSの普及により個人が企業以上の影響力を持てる仕組みができました。そのため、消費者がサービスや商品を認知するところから評価までのステップを「共感」による行動が占める形になりました。単純に商品が欲しいということだけではなく、その商品を紹介している人物に共感、影響を受けて購買に至る行動モデルになります。

SIPS(シップス)

SIPS(シップス)も、SNSを利用した購買行動モデルです。SNS上での発信に対し、「いいねボタン」や拡散機能を使い、気軽な気持ちで商品を紹介するという消費者の行動がポイントとなります。

自身が購買まで至らなくても、「いいな」「友人にシェアしたいな」など、様々な心理からアクションを起こします。サービスや商品に関する情報の拡大に個人が気軽に参加していくことで、結果的にマーケットを大きく広げることに繋がっていきます。

DECAX(デキャックス)

DECAX(デキャックス)は、2015年に電通デジタル・ホールディングスが提唱したモデルです。コンテンツの読者と情報提供元の企業との関係性の構築が重要となり、興味を持ってくれた読者が購入に至るまで、良質なコンテンツを継続的に提供し、関係性の構築や信頼を得るハードルがあります。

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