愛機紹介3:Music Man Axis ── 2001年3月15日生まれ、25年目の相棒

愛機シリーズの3本目は、Ernie Ball Music Man「Axis」。カリフォルニア州サンルイスオビスポの本社工場で作られた、正真正銘のUSA製だ。
このギターの出自を少しだけ。Axisの原型は、Music Manがエディ・ヴァン・ヘイレン本人と共同開発した「EVHモデル」。エディがブランドを離れた後も、Music Manはこの設計をほぼそのまま残し、名前を変えて作り続けた。それがAxisだ。つまりこの一本には、「余計なものを削ぎ落として、音の芯だけを残す」というエディの思想がそのまま流れている。


実際、コントロールはボリュームひとつとセレクターのみ。トーンすら付いていない。潔い。バスウッドのボディにフィギュアドメイプルのトップ、オレンジの杢が照明を浴びると炎のように揺れる。そして最大の魅力はバーズアイメイプルのネック。塗装ではなくオイル&ワックス仕上げなので、弾き込むほどに手に馴染み、素肌のような握り心地に育っていく。ギターが経年で「劣化」するのではなく「熟成」する ── そういう設計だ。


写真は、若き日のライブでの一枚。背後にはMarshallの壁。このAxisを抱えてステージに立っていた頃の自分がいる。髪型も服も時代を感じるが、構えているギターは今も手元にある同じ一本だ。
このAxisの製造日は、2001年3月15日。カリフォルニアの工場で生まれてから、今年で25年になる。ギターに誕生日があると知ると、道具というより相棒に近づいてくる。
楽器というのは不思議なもので、長く弾いた一本には、その間に鳴らしてきた音の記憶が全部染み込んでいる気がする。ネックの艶、金属パーツのくすみ、細かい打痕。どれも手放す理由にはならない。むしろ逆で、この個体でなければ出ない音、この個体でなければ出ないグルーヴがある。
道具は磨きながら使い、使いながら物語を重ねていくものだと思っている。新品の輝きは金で買えるが、弾き込んだ年月は買えない。だからこのAxisは、今夜もケースの中でなく、手の届く場所に立てかけてある。
次に鳴らす音が、また一枚、このギターの物語を重ねていく。
愛機シリーズ、次回に続く。